
Morgan-Greer Tarot deck(モーガン・グリア・タロット)の画像や銀河玲のレビューです。
イギリスの動物学者で比較心理学に影響を与えたロイド・モーガン(Lioyd Morgan)のディレクションにより、画家ビル・グリア(Bill Greer)が描いたことからモーガン・グリアと呼ばれているデッキです。
初版は1979年にモーガン・プレス社より発行されましたが、現在はusgames systems incが出版元です。

縁いっぱいに描かれている縁なしタイプで、一枚ずつに人物や象徴が伸びやかに描かれているせいか、ダイナミックな印象を受けます。
30年も前に出版されたとは思えない、斬新な色彩と個性的な構図から感覚を直接的に刺激するデッキに仕上がっています。

デッキの象徴や構成はライダー・ウェイト版のアーサー・エドワード・ウェイト の解釈と、魔術結社B.O.T.A.(the builders of the adytum)の設立者ポール・フォスター・ケース(Paul Foster Case)の見解を合わせたものを採用しています。
エコール・ド・パリ辺りの画家、ユトリロやモディリアーニ、ロートレックをイメージさせてくれる構図や色彩感覚はとてもアーティスティックです。
見て感じて頂くのが一番なので、モーガングリア・タロットデッキのデザインをご覧ください。

上の画像は、左からⅪ.TheJustice(正義)、Ⅲ.TheEmpress(女帝)、Ⅱ.TheHighPriestess(女教皇)のカードです。
下の画像は、左からXⅦ.TheStar(星)、XⅨ.TheSun(太陽)、XⅧ.TheMoon(月)のカードです。

更に下の画像は、左からⅠ.TheMagician(魔術師)、Ⅳ.TheEmperor(皇帝)、Ⅴ.TheHierophant(法王)です。
独特なターコイズブルーとイエローそして赤がこのデッキの個性を形作っているのが分かります。

そして下の画像は、Ⅵ.TheLovers(恋人)、0.TheFool(愚者)、X.TheWheelofFortune(運命の輪)のカードです。
この三枚はポップで可愛い感じがするのでピックアップしてみました。

これらのカードをご覧いただいただけでも、個性的でアーティスティックなデッキということはご理解いただけたと思いますが、もちろんこれだけでは終わりません。
更にいつものように小アルカナのコートカード(主に人物)などを何枚かご紹介します。

上の画像は、小アルカナのコートカードのクイーンたち(ワンド・カップ・ソード・ペンタクル)です。
パッケージのデザインにも使用されているソードのクイーンのは凛としていて美しいですね。
下の画像はコートカードのキングたち(ワンド・カップ・ソード・ペンタクル)です。
どのキングも堂々としていてキングらしい安定感とカッコよさがあります。

そして下の画像は小アルカナのエースで、左側からワンド、カップ、ソード、ペンタクルの順です。
少し沈んだターコイズブルーを背景にしたワンド、カップ、ソード、ペンタクルが映えてキレなのでご紹介したくなりました。

更に小アルカナの数札の中から目についたカードをピックアップしました。それが下の画像で、左からワンドのⅣ、カップのⅢ、ソードのⅢ、ペンタクルのXのカードです。
ウェイト版だとソードのⅢは痛々しい感じなんですが、このデザインと配色ならオシャレに感じてしまいます。

モーガン・グリアタロットデッキの内容は、78枚フルデッキ絵札・サイズ71×120mm・付属品:英語版の解説書・一般的な箱に入っています。カードの厚みはやや薄めでなので、古くなって来ると湿度の影響を受けやすいです。
第三者からみると分かりづらいかも知れませんが、梅雨時期などにはカードが重く感じられシャッフルがボテボテしますw。あくまで個人的感覚です。
約20年前に入手して使い続けて来たものと、新しいものを比較すると、まるで別のデッキみたいですよねw

長く使った場合には将来多少膨らみますが…このデッキのサイズ感とデザインはリーディングに向いているので、ウェイト版の基礎のある方に特におススメできます。
鑑定に使っていると、オシャレに敏感な若い女子が「かわいい~」と喜んでくれます。
実は購入当時はあまり好きなデッキではありませんでしたが、時が経つにつれて味が出て来て好きなりました。
タロットカードをお探しの方に少しでも参考にしていただければ幸せです。
銀河玲より愛と希望を込めて。
