こじらせ男子のことを書いたので
こじらせ女子がいいかと思ったけど
この季節のことを書きたくなりました
ついこないだの朝、目が覚めたら
窓の外から雨音が聞こえた…
雨音を聞きながら眠るのは大好きだけど
朝から仕事となるとそうも行かない
少し早く出たほうがいいのかも…
本当なら…あと5分だけ…
布団にもぐっていたい気持ちを押しやって
出かける準備をした
家を出たら、やっぱり雨が降っていた
だけど…その雨が温かい…温かい雨だった
もう春が来てるって事か…
1ヶ月前には冷たい雨が降っていたのに
手袋をしなくても平気な雨が降ると
真冬から初春にはありえない温度だから
温かく感じるのかも
そういえば
東の方では春の嵐が吹いてるんだっけ
この時期の風は、春の女神の訪れに抗えない
冬の女神の最後の抵抗なのか…
春を待ちわびた女神のいたずらなのか
どちらにしても、少しいたずらが過ぎるけど
傘が裏返しになる人達を見ながら
これも春の洗礼なの?と苦笑する
そんなことを思いながら
レインウェアーで自転車走をらせてたら
両手でしっかり持った傘を
深く肩にかけて歩く小学生達に遭遇した
大抵の大人は
難しい顔で目的地を目指しているのに
子供達は
強い風を楽しむみたいに笑いながら
奇声をあげたり、大声で何故か嬉しそう
まるで風と遊んでるみたい
私も…雨が温かいおかげで
レインコートに当たる雨の音が心地よく
子供みたいにワクワクしてた
こうして季節が動く時って
ワクワクとドキドキが一度にくる
それは温かい雨にプラスされた
音になる前の振動のせい
春の嵐のような大きな振動じゃなく
雨が降る直前のゆったりした振動とか
雪が降る前のピーンと澄んだ振動
樹木に、今年最初の芽が出る直前の
枝を震わせる息吹きの振動
桜が花開く時の静かな振動
星々の瞬きが空から地上に伝える振動
もっと…もっとたくさんの振動…
雨が降り出す前には
独特の雨の匂いがするだけじゃなくて
なんともゆったりとした振動が伝わる…
そうすると…
「雨が降る」と予感のように五感に響く
自然から伝わる振動はとても静かだけど
地球の生命力そのものだから
冬から目覚めるエネルギーをくれる
そうして芽吹きの春になると
芽や…葉や…花が揺らす
あらゆる振動で大気が喜びに震える…
でも…まだ寒さの残る今の時期には…
ドラマティックに変化する季候の中で
いまだけの小さな振動に気づく度に
愛おしさを感じてしまいます
最近は、ある日突然季節が変わるけど
しばらく小さな震えを楽しみたいから
春の嵐を超えて
ゆっくり…ゆっくり…春よこい
いつもありがとう愛と希望を込めて
世界が輝きで満たされますように